染めるの誤解、
染めるって何ですか?
髪を明るくする事?
暗く色を入れる事?
ブリーチする事?
染まって暗くなっている髪を明るく染める?
実は本当に多い質問であり、理解されていない内容です。そのため、カラーによる失敗、傷みが多発しています。
ヘアカラーは理論です。
正確に理解しましょう。そして髪の傷みの原因はヘアカラーに有りと言っても良いほどの深刻な問題です。
では、チョットひねた表現してみます。
- 明るくするのは染める事ではありません。
- 白髪染はブリーチ剤です。
- 暗く染めたのは明るいヘアカラーでは染まりません。
- 暗く染めたものはブリーチ剤でも明るくなりません。
いかがですか?
すべて「染め」と言う言葉が使われていますが、染めるという言葉だけでは全く意味が通りません。
例えば以下のような質問が頻繁に入ります。
「髪を染めたら暗くなったので、明るくしようと思い、ヘアマニュキアの明るいブラウンで染めました。そうしたら、さらに真っ黒に!慌てて明るいヘアカラーで再度染めましたが、全く明るくなりません。髪はもうビビリ状態(泣)・・・どうすればいいですか」
???どうして明るいヘアマニュキアで染めたら、さらに暗くなるの?それを明るくしようと明るいヘアカラーで染めても全然明るくならずに、ひどい傷みだけが・・・どうして???
本当は簡単な理論です。
しっかり理解すれば全て解決する理屈です。この程度プロも素人も関係ありません。ただただ知らないだけです。
では、そんな大きな失敗しない為にもちょっとお勉強しましょう。
色を付けて染めるヘアカラーとしては
●2液(過酸化水素水)がセットされている一般的なヘアカラーがあります。
●2液を使わない色を付けるだけのカラー剤(ヘアマニュキア、ヘナ、カラートリートメント等)があります。
おしゃれ染などの黒髪を明るい色に染めるという事は、前者の2液を使った一般的なヘアカラーの仕事になるのですね。明るく染めるという事はカラー色素の問題ではなく過酸化水素水(2液)によるブリーチの力なのです。
後者の物は全て色をくっつけるだけです。例え黒髪に黄色をくっつけても黒です。色を入れるという事と髪のメラニン色素を脱色(ブリーチ)する事は全く別の事ですが、一般的なヘアカラー(前者)はこの両方を同時にやっている事なのですね。
一般的なカラー(アルカリカラー)は
毛髪が持つメラニン色素を漂白(ブリーチ)する作用と、
染料を発色させる2つの事を同時に行っています。
暗めの白髪染めでもブリーチ作用はかなりあり漂白した分以上に色素が入る為に結果として暗めに染まります。
いかがですか?ごちゃごちゃです?
ではここまでの復習
ヘアカラーリングには
1、髪のメラニン色素を漂白するブリーチ剤というのが有ります。
(明るくなるだけです)
2、ブリーチと染着を同時にする一般的なヘアカラー剤が有ります。
(明るさと色味が出ます、暗くも出来ます)
3、色素入れのみをする、へナ、ヘアマニュキア、カラートリートメント類が有ります。明るさは望めません、色味だけです。
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さらに大事な事は
髪が持つメラニン色素(地髪)はブリーチ【脱色】で明るくする事は簡単ですが、
人工的に付けた色素(カラー剤に使用されている染料)はブリーチ剤では脱色が出来ないのです。解決法は付けた色は取るです(脱染と言います)
例えば、
カラー染料で髪に染めます。それにいくらブリーチ剤を使っても明るくはなりません。でも、髪の中(メラニン色素)はドンドン漂白されているのです。その上を暗い人口色素で覆っているわけです。見た目には黒いのですが中の髪はキンキラと言う事になっているのですね。
4、脱色(漂白、ブリーチ)と別に脱染というヘアカラー時の色素パラフェニレンジアミンなどの色素を取る技法もあります。ヘアマニュキアなどの色素はまた別物ですから、この枠内ではありません。それぞれ色素の種類が違う為、同一の方法では解決しないという事です。
上記の4つの考え方が理解できれば、ヘアカラーで大きな失敗はないはずです。